2013年9月13日金曜日

何がおきたのか?

一体、何が起きたのだろう。

今週の月曜日、FN1242A基板を10枚ほど半田付けしたので、2枚づつ実際に接続して音だしのテストしていた時だ。 間違えて、楽曲を再生中に、基板のSCKとGNDの端子を抜いてしまった。

しまったと思った瞬間、バリバリバリと鋭い音がして、それ以降全く音が出なくなってしまった。PCや全ての機器の電源を落とし、再度ONにしても全くだめ。何度やってもダメ。

それで、電源基板を別の板に交換し、全ての機器の接続や内部を確認するも特段の問題なし。

そして、悲劇は重なるもの。泣きっ面に蜂!

別のDACで確認してみようと、FN1242AQuadを取り出してきて繋いだとたん、煙が!?あわて電源を落として中を見ると、入力近くのロジックICが焼けている。さらに確認すると、外部信号入力コネクタに、信号用ではなく電源用の端子が入っている。

あああ。やってしまった。電源用と信号用のコネクタが(結果的に)同ピン数・同サイズ・同メーカーになってしまったので危険だから変えなければと思っていたのを放置していたのだった。

それがすっかり慌てていたので、思わず電源と信号のコネクタを反対に差してしまったのだ。さすがに泣きたくなった。日頃のいい加減な対応がこうした惨事を招いたのだ。とほほほ。Quadは電源基板とロジックICを交換すれば復活できると思うのだが。


翌日、何とか気を取り直して、再度挑戦。

FirefaceUCを使い音だしをしてみると、ノイズの全くない綺麗な音がでる。ということは、アッテネーター以降のアナログ段は無事ということだ。

ということは、UDA基板かP2D基板かルンダールということになる。もしUDA基板とP2D基板がやられてたら致命的。うちの音楽環境は壊滅だ。

いやまて。電源は大丈夫か?と1枚の電源基板を見て思い出した。ああこの基板!調子が悪いので使わないよう引出にしまってあったものだと気が付いた。さっそくまともな電源基板に取り換えてみると、思ったとおりちゃんと音が出る。

要するに、あわてて交換した電源基板が問題のある基板だったのだ。これじゃ解決する問題も解決しない。情けなし。ミスの上塗り。ああ。これが第一の原因。

ただし、問題が解決したわけではなかった。美しい音は出るが盛大なブーンノイズ(ハムノイズ?)付だ。こんなノイズこれまで出てこなかったのに、なんだろう?これじゃ聴くに堪えない。一難去ってまた一難だ。 やはりUDA基板かP2D基板かルンダールか。


原因がわからず翌日。

ネットを見ると、トランスは、高すぎる音圧が入り続けると磁気飽和が起きて、大電流が流れ接続機器が壊れるとか、音が悪くなるとか、いろいろ書いてある。また、1次側と2次側の間にコンデンサ効果が表れて高周波を通してしまいうらしくそのために、コアに電極がついていて、アースに落とすようになっているとのこと。

もしやと思い、2次側のGNDをコールドに接続すると、おおおおおおおお!ノイズが消えた!美しい音が出てるではないか!

と、喜んだのもつかの間、反転基板やFN1242A基板のテストを再開すると、またまた、物凄いブーンというハムノイズが出てくる。あれ?さっきは全くノイズがなかったのに?なんでだ?何が問題?

原因がわからずまたも翌日

トランスの磁気飽和なのだろうか?UDAかP2Dのどこかが損傷してノイズが出てるんだろうか?

ハムノイズだからインピーダンスかGNDがらみかもしれないと思い、ルンダールの後に付けていた、LPFをFN1242Aとルンダールの間に移動してみた。

ビンゴ! なんとノイズが完全に消えた!再生をストップ状態にして、アッテネーターのボリュームを最大にしてもほとんどノイズがない。ようやく元に戻った。ああ助かった。UDAでもP2Dでもルンダールでもなかった。よかった。

ただし、以前と比べて音量が随分小さい。LPFに抵抗がシリーズで6.8K+3.3Kついているので、これを小さめにすると音量が増すだろうと、ブレッドボードを使って幾つかの値を試してみると、720Ωあたりが、一番いい音量となった。12時当たりでやや大きめのボリュームになる。

ついでの試しにと思って、LPFを外してみると、なんと以前の高い音量に戻り、しかもノイズも全くない。音圧は高いがSN比が高く美しい音が、全くノイズなしで聴こえてくる。

あれっ? それじゃ元に戻ったようなものだろう。ノイズを消すためにいろいろやってきたのに、結局元に戻ってみたらノイズが霧のように消えていたということになる。

んんん?奇々怪々?

もしかしたら(FN1242A基板やルンダールやLPF基板のどこかの)接続ケーブルのピンが接触不良でノイズが出てたのかもしれない。あちこち触っている間に接触不良が治ってノイズが消えたのだろうか。

でもあの時、全てのケーブルを抑えたり軽く引っ張ったり、とにかく点検して再接続したはずだから、そんなことはないはずだが。

これほどの騒動があったにも関わらず、FN1242A基板やルンダール達は、まるで何事もなかったような知らぬ顔をして、ノイズの全くない安定感抜群の美しい音を出している。

ということで、きつねにつままれたようで、何が何だかさっぱり訳のわからない3日間だった。

2 件のコメント:

  1. 初めまして,突然のコメント投稿で失礼いたします。
    IVをトランスで行っているので参考にさせて頂いています。
    自分は My Any Style さんの FN1242A-Single を使用し,FN1242AのOUTLP,N端子とルンダールとの間に820Ωの抵抗を入れています。トランスを直結すると音が歪みます。ただ,TANGOのNC-10(5K-20K)やTAMURAのTN-347(50K-100K)は直結できます。FN1242AのOUT端子間にはある程度のインピーダンス(いや直流抵抗かな?)が必要なようです。
    また,ハムにも悩まされましたが,トランスの2次側のインピーダンスを下げれば解決します。TANGOのNN-6(600-600)ではハムはありません。FN1242Aとヘッドホンアンプとが分離できます。これ以外の自分が試したトランスでは,トランスの2次側のアースとFN124A基板のアースを接続すればハムは無くなります。
    以上つまらない事を書きました。同じような経験をされた記事を読んで思わず,書いてしまいました。失礼しました。

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  2. 正昭さん
    コメントありがとうございます。
    まさに私が経験したことそのものですね。
    基板や機器をつなぐ時のインピーダンスやノイズ、これまでは十分に配慮された基板や機器を使ってきたので経験なく通り過ぎていましたが、今回のトラブルで非常に貴重な経験をしたと思っています。オーディオって不思議で面白いですね。

    これからもよろしくお願いします。

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